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【図解で分かる「決算書」の仕組み】求人需要旺盛で創業以来の連続増収増益「じげん」 財務基盤も万全

 本日は、求人や不動産などを一括検索するプラットホーム運営会社「じげん」をピックアップする。先週、東証マザーズから東証1部に指定替えを果たしたが、直近の実態はどのようになっているのか。2018年3月の決算書(国際会計基準)から読み解いてみよう。

 まず、貸借対照表=〔1〕=を見てみよう。資産に対する純資産の割合は60%以上ある。過去の利益の蓄積である利益剰余金が多額にあり、保有する現預金も70億円近くある。実質無借金経営で、財務基盤は万全だ。

 次に、損益計算書=〔2〕=を見てみよう。営業利益率32・4%、純利益率21・1%と、収益力は非常に高い。同社ウェブサイトへの掲載料や成功報酬が主な収益源のため、売上原価などのコストがほとんどかからない収益構造となっている。

 特に昨今は企業の求人需要が旺盛なこともあり、同社が手掛ける「アルバイトEX」「転職EX」などの求人サイトの利用者が増えている。利用者が増えればメディアの価値も高まり、掲載する企業も増えるという好循環になっているのだろう。

 最後にキャッシュ・フロー計算書=〔3〕=を見てみよう。本業で稼いだキャッシュ(営業C/F)を、M&Aなどの投資C/Fに振り向けているのが伺える。06年の創業以来、連続増収増益を続ける同社の躍進は今後も続きそうだ。

 ■川口宏之(かわぐち・ひろゆき) 公認会計士、早稲田大大学院非常勤講師。1975年、栃木県出身。専修大経営学部卒。図を多用した会計に関するセミナーは会計の素人にも分かりやすいと評判。著書に『決算書を読む技術』(かんき出版)。