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【榊淳司 マンション業界の秘密】新築販売「好調です」に要注意 まず不調と考えていいケースは… (1/2ページ)

 先日、ネットを見ていたら少し驚かされた。

 マンション・デベロッパーの中でもトップクラスの某社が東京の某エリアで分譲中の大規模プロジェクト。規模は1500戸超。キャンペーンを始めて1年半以上が経過し、500戸弱の契約に至ったという。あたかも販売は好調であるかのようなコメントが記事になっていた。

 ■売るための常套句

 この物件、建物の完成は約1年後に予定されている。こういう場合、私は販売が好調だとは思わない。

 新築マンションの場合、もっとも多くの売買契約が成立するのは販売を開始した直後である。市場にとっては新鮮であるし、広告予算もデビュー時により多く注ぎ込まれる。だから最初の販売である「第1期」で全住戸の半数が売約済みになるのが理想とされる。

 それが、このマンションはキャンペーン開始後1年半が経過しているのに、売約済みはいまだ全戸数の約3割。もちろん、売主側の発表が正確であるということも前提になる。

 このマンションの売主が開発する案件の場合、建物が竣工するまでに完売するケースはまずない。私が見ている限り、竣工後1年半から2年半の間に完売させている物件が多い。

 業界の一般的な見方からすると、竣工後1年以上経過しても完売できない物件は、立派に販売不調物件。そういうマンションでさえ、メディアの取材に対して「好調です」と言い切ってしまうところが業界の悪弊だ。

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