記事詳細

【榊淳司 マンション業界の秘密】埋め立て地の街づくりに失敗した日本 古都の風景が維持されたアムステルダム (1/2ページ)

 オランダのアムステルダムに5日間ほど滞在した。現地に住む日本人に案内されてアムステルダムの旧市街を観光。「世界は神が造りたもうたが、オランダはオランダ人が造った」と言われる国だ。国土の大半が埋め立て地というお国柄で、日本にたとえると、湾岸エリアだけで国ができているようなもの。

 しかし、アムステルダム旧市街の都市風景は、東京湾沿いに広がる湾岸エリアとは似ても似つかない。そこはまさしく古都の風景が維持されていた。

 13世紀に建てられた教会が今も残っていて、ミサが行われている。17世紀に活躍した画家、レンブラントの仕事場が博物館として一般に開放されている。新しい建物もあるが、外観などはレンガ造りのテイストを受け継いで、見事に街並みに溶け込んでいる。

 建物は日本風に言えば6階建てくらいまで。それ以上に高い建物はほとんど見かけなかった。ビジネスエリアは郊外に形成されている、そこには20階建て程度の近代的なオフィスビルが並んでいた。

 旧市街は観光客であふれている。オランダの人口は約1700万人だが、例年それを少し上回るインバウンド(外国人観光客)がやってくる。あの街並みは大きな観光資源になっているのだろう。

 振り返って日本。湾岸の埋め立て地は観光資源にはなっていない。首都圏なら東京の有明や豊洲、千葉の海浜幕張や新浦安。関西圏なら大阪のベイエリアや神戸のポートアイランドは、インバウンドが群がりくるような街ではない。

 日本で「街並み」が観光資源になっているのは、京都や鎌倉、金沢などの古都である。

関連ニュース