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【新・兜町INSIDE】米監視当局も高齢顧客保護 日本でも営業停滞に懸念

 米証券取引委員会(SEC)は証券会社などの検査に入る際の優先項目に、高齢者など個人投資家の保護を盛り込んでいる。証券検査の世界でも、国境を越えた一体化の流れが進んでいる。米国に刺激される形で、日本でも高齢者へのハイリスク商品販売に対する監視が強まりそうだ。

 SECは今年の重点項目として人気の仮想通貨などと並んで個人投資家の保護を据えている。証券会社などが高齢顧客と接するうえで、商品の仕組みやリスク説明など営業現場での態勢をどう整えているかをチェックする方針。金融機関に高い手数料をもたらす変額保険の販売も重点項目だ。

 日本では、個人金融資産が退職世代に集中するため、米国の検査方針は他人事ではない。現在も高齢客へのリスク商品販売に一定の制限を加えている金融機関は多いが、同意書を通常より1枚多く取るなど形骸化しているケースも少なくない。「監督当局が心配するほど高齢者の判断力は鈍くなく、高齢客の投資機会が奪われかねない」と大手証券の営業マンは規制強化を心配している。

 【2018年5月28日発行紙面から】

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