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【榊淳司 マンション業界の秘密】東西の2大ニュータウンが利便性で明暗 千里は再生と拡大、多摩は老朽化へとまっしぐら (2/2ページ)

 対して多摩センターから新宿までは30分強。大阪なら、なんばから30分強離れると、大和西大寺あたりだ。奈良の手前。いかにも「遠い」という感覚になる。

 多摩ニュータウンの全盛期は70年代から80年代。この時代にあの街で育った世代は今、30代から40代。彼らは自分の生まれた街に戻らないで、湾岸あたりのタワーマンションを購入して住んでいる。

 千里ニュータウンには継続的に新しいマンションが誕生しているので、老朽化の印象もあるが、一部ではリニューアルが進む。この流れは今後も継続するとみられるため、千里ニュータウンは、今も昔も変わらず便利で住みやすいと分析できる。

 千里や多摩以降に開発された新興系のニュータウンは、多摩以上に遠隔地になるケースがほとんど。首都圏なら千葉や港北ニュータウン。近畿圏なら西神ニュータウンなどだ。これらの遠隔ニュータウンは多摩同様、老朽化が待っている。たった一世代で街としての役割を終える運命になる恐れがある。

 マンション購入という視点で考えるなら、千里ニュータウンは買ってもいいが、多摩や千葉、港北、西神などは手を出しづらい。

 ■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる(www.sakakiatsushi.com)。著書に「マンションは日本人を幸せにするか」(集英社新書)など多数。

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