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【榊淳司 マンション業界の秘密】狂い出した新築タワマンの転売 上手に売り抜けた例は極めて少ない (1/2ページ)

 かつてマンションデベロッパーを経営していた元社長が、4年ほど前に都心に立地する、とある新築大規模タワーマンション(タワマン)を購入した。その建物が完成したのは昨年の夏。引き渡しは秋だった。

 そのタワマン、建物の完成直後から大量の「新築未入居」住戸が売り出された。値上がり狙いで購入した人が、早速動き出したのだ。

 元社長もそんな1人。9800万円ほどで購入した住戸を1億3900万円ほどで売りに出している。しかし売れない。時々見にくる人はいるらしいが…。

 そのタワマンを国土交通省の指定流通機構であるレインズで調べてみた。中古で売り出されている物件数は何と100に近い。しかし、建物完成から今までで成約が登録されているのは10件に満たない。だいたい1カ月に1戸成約しているかどうかというペース。しかも、成約事例をみると、新築分譲時からさほど値上がりしていないレベルだ。

 つまり値上がり狙いで購入後、利益を確定するために売り出しているケースは多いが、上手に売り抜けた例は極めて少ないということ。

 最近、私のところに舞い込む相談でも同様の話は多い。購入したマンションが値上がりしているので、今のうちに売り抜けたいけれど、それでいいのか、といった相談だ。

 避けるべきは、値上がり益をアテにして次のマンションの購入契約を結んでしまうことだ。

 いまあるマンションを売って、新築マンションを購入する契約の場合、この売主が現在所有するマンションについて、「○○○○万円で売れなかったら新築マンションの購入を無条件で契約解除」という停止条件を付けるケースがある。しかし、そういう条件付きだと、新築マンションの売主側が嫌がるので契約に至らないことも多い。実のところ、このような中古マンションの売買の場合、売主が停止条件付きでの売買契約に応じてくれることはまずない。

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