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【新・兜町INSIDE】人工知能の影響で、要人の発言が一段と分かりにくくなる?

 株式市場で人工知能(AI)の存在感が増している。日銀総裁ら要人の発言から特定の単語を拾い出し、1秒未満の超短時間で売り買いの注文を入れるようだ。

 市場関係者の話を総合すると、この種の売買には、英ロイターや米ブルームバーグといった経済通信社の情報が使われる。要人発言を40字程度の短文に分けて流すヘッドライン(見出し)ニュースに含まれる単語をもとにコンピューターが注文を出すという。

 前週の株価下落は、日銀の黒田東彦総裁が金融緩和政策について「2019年度ごろに出口を検討している」と発言したことが一因だ。19年度は日銀の目指す物価上昇率2%の達成時期で、その後に金融緩和を終えるとの黒田発言に新味はない。しかし、AIは「日銀総裁が金融緩和終了に言及した」事実を根拠に、株安・円高の判断を下したとみられる。

 AIに揚げ足を取られないためには、表現を遠回しにしたり、身ぶり手ぶりを交えて説明したりする必要がある。要人の発言が一段と分かりにくくなる?

 【2018年3月7日発行紙面から】

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