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【図解で分かる「決算書」の仕組み】大塚家具、直近の実態は? 資産の切り売りで乗り切るのも限界

 本日は、大塚家具をピックアップする。創業者の大塚勝久氏から娘の久美子氏に経営権が渡ってから3年近く経つが、直近の同社の実態はどうなっているのであろうか。2017年12月の決算書から読み解いてみよう。

 まず、貸借対照表=〔1〕=を見てみよう。資産に対する純資産の割合が約60%ある。安全性については今のところ問題ないだろう。

 次に、損益計算書=〔2〕=を見てみよう。売上高が前の期と比べて2桁台の落ち込みとなった。営業損益も2期連続でマイナスとなり、赤字幅もさらに拡大した。不採算店の減損処理なども影響し、最終赤字は72億円にも上る。

 最後に、キャッシュ・フロー計算書=〔3〕=を見てみよう。営業C/Fは前の期から引き続きマイナスのままである。保有する投資有価証券の約半分を売却して28億円のキャッシュを捻出し、株主への配当に充てている。

 しかし、このような資産の切り売りで乗り切るのも限界がある。本業でキャッシュを稼げなければ、配当の継続も困難になるだろう。

 ■川口宏之(かわぐち・ひろゆき) 公認会計士、早稲田大大学院非常勤講師。1975年、栃木県出身。専修大経営学部卒。図を多用した会計に関するセミナーは会計の素人にも分かりやすいと評判。著書に『決算書を読む技術』(かんき出版)。