記事詳細

【大前研一 大前研一のニュース時評】20年ぶり最高益見通しも…ソニー社長が交代のワケ (1/2ページ)

 ソニーは4月1日付で吉田憲一郎副社長兼最高財務責任者(CFO)が社長兼最高経営責任者(CEO)に昇格する。現在の平井一夫社長兼CEOは代表権のない会長に就く。4月からスタートする新中期経営計画は、新しい体制で進めることになる。

 吉田次期社長は平井社長よりも1つ年上。一部マスコミは「攻めの平井、守りの吉田」「ソニーのV字回復を牽引(けんいん)した影の立役者だが、あくまでも番頭」などと評している。

 ソニーは2008年のリーマン・ショックを受けて業績が低迷、平井氏が社長に就任する直前の12年3月期は、テレビ事業の不振などで4年連続の赤字に陥っていた。

 そんななか、平井氏は社長に就任後、売り上げ至上主義からの脱却を目指して、1万人の人員削減やパソコン事業の売却などの構造改革を進め、赤字続きだったテレビなどのエレクトロニクス事業を黒字にした。その後、スマートフォンのカメラ向け半導体、ゲーム事業の牽引もあって、18年3月期連結業績は20年ぶりの最高益を見通せるまでにV字回復させた。

 このタイミングで平井氏は「もう辞めた。代表権を持って目を光らせることもしない。あとは頼むよ」と言っている。米国育ちだから、米国的な退任のように見える。ただ、平井氏は利益は回復させたものの、売り上げは昔のレベルには達していない。

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう