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【オトナの社会科見学】吉原など東京近郊の赤線・青線どう交渉・記録したか謎 2900点以上の所蔵資料が閲覧できる「昭和館 映像・音響室」

 戦中・戦後の暮らしを伝える施設「昭和館」は、東京メトロ九段下駅を下車してすぐにある。5階の「映像・音響室」では、ニュース映画から米国立公文書館所蔵、個人寄贈の映像まで、2900点以上の所蔵資料が閲覧できる。

 昭和30年代前半とおぼしき人形町末広が舞台の記録映画「寄席の人々」を見ると、柳家小ゑん時代の若き立川談志が人力車に乗る体で、「反対俥」だろうか、縦乗りで激しく身を揺らしつつ熱演している。また、当時20代だった太神楽の海老一染之助・染太郎の日々も映る。後年「頭脳労働担当、これでギャラは同じ!」と言うなど、しゃべりのみのイメージが強い兄の染太郎が、弟とナイフ曲芸をしている姿は貴重だ。

 そして、どう交渉・記録したのか謎なのが昭和33(1958)年、売春防止法で廃止に追い込まれた東京近郊の赤線・青線を10カ所以上撮影した映像。「近代庶民生活誌(第14巻)色街・遊郭II」の付録作品なのだが、吉原、新宿二丁目から品川、果ては立川市羽衣町の娼家まで記録している。働く女性たちの顔も何気なく写り、個室も公開。多くが割烹(かっぽう)着姿で店に出入りするのも時代だろう。=敬称略(矢吹博志)

 ■「昭和館 映像・音響室」(東京都千代田区九段南1の6の1、(電)03・3222・2577)10~17時30分(入館は17時まで) 月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)、年末年始休館 映像・音響室は入室無料

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