記事詳細

【オトナの社会科見学】夏目漱石、イメージ裏切る自筆原稿の読みやすさ「漱石山房記念館」

 9月下旬、明治の文豪、夏目漱石が晩年を過ごした地にオープンしたのが「新宿区立漱石山房記念館」。漱石に関する本格的な情報発信拠点だ。東京メトロ東西線の早稲田駅1番出口から徒歩約5分の距離にある。

 まず目をひくのが再現された書斎。隣の客間では彼を慕い寺田寅彦や芥川龍之介なども集う「木曜会」が開かれた。来客があまりにも多く、毎週木曜のみに訪問日を制限したのが名の由来という。

 驚いたのが、飾られている自筆原稿の読みやすさ。文豪のイメージを裏切り、ほとんど直しもくずし字もない。「坊っちゃん」の冒頭原稿(複製)は展示ケース外からも「親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている」とすらすら読める。後の「道草」、遺作の「明暗」の草稿も読みやすさは同じ。変わるのは、原稿用紙が「漱石山房」と印刷された特製になることぐらい。

 彼が英国留学前に作ったと伝えられる名刺に目がとまる。現代なら、まるで銀座クラブのママが持つような小ぶりで「夏目金之助」とあり、裏には「Mr.K・Natsume」と表記。神経衰弱に病んだという英国で誰に渡したんだろう。(矢吹博志)

 ■「新宿区立漱石山房記念館」(東京都新宿区早稲田南町7、[電]03・3205・0209)10~18時(入館は17時30分まで) 観覧料(通常展)は一般300円、小中学生100円 休館は月曜日(祝日・振り替え休日の場合は次の平日)、年末年始など

zakzakの最新情報をSNSで受け取ろう