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大混迷!東芝、訴訟合戦のWD“ワナ”を懸念 ベインキャピタルが新たな買収案「アップル参画」

 ドロドロの恋愛ドラマのようになってきた。東芝は8月31日に取締役会を開き、米ウエスタン・デジタル(WD)陣営への半導体子会社「東芝メモリ」売却について協議したが、月内の決着は見送った。東芝側に「WDの契約書にワナがあるのでは」と“婚約”への懸念も残るなか、元カレの「日米韓連合」も米アップルという持参金で心変わりを迫っている。

 取締役会では、綱川智社長がWDのスティーブ・ミリガン最高経営責任者(CEO)とのトップ会談の結果を説明し、9月中にも売却先決定に向けて協議することを確認したとみられる。

 両社の大筋合意では、WDは議決権は当面持たず、取得した場合も15%程度に抑える。3年後をめどとする東芝メモリの新規株式公開(IPO)に絡んで、重要事項を否決できる「3分の1超」に満たない水準に高める意向だが、東芝は早期実施に反対している。

 東芝社内では、これまで訴訟合戦となっているWDが「契約書にワナを仕掛けているのではないか」(東芝メモリ関係者)との不信感が強い。東芝メモリ内にはWDにのみ込まれかねないとの警戒感がある。契約書の文言調整も難航し、東芝の取引銀行は8月中の契約締結を求めていたが、9月にずれ込むこととなった。

 疑心暗鬼が払拭されないなか、東芝に捨てられた形の米ファンドのベインキャピタルは「日米韓連合」に米アップルが参画する新たな買収案を提示した。台湾の鴻海精密工業の陣営が巻き返しの動きを見せているが、東芝側がWDを牽制(けんせい)するための情報戦との見方もある。

 東芝は9月中の早期に契約締結にこぎ着けなければ、来年3月末までの債務超過解消が間に合わず、上場廃止となる懸念が高まる。箱入り娘、東芝メモリの運命はいかに-。

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